最近男性作家の作品が続いていたので、ちょっと今回は趣を変えて
女性作家の最新刊をご紹介。
物語は、アルバイトで生活を支えながら脚本家を目指す「理々子」と、
難関国立大を卒業後、大手不動産メーカーに勤務する「雪緒」、
姉妹である2人の目線で描かれます。
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金沢で置屋の経営をしていた祖母、かつて芸妓であった母、そして2人の娘の間には
複雑な事情があり、4人がそれぞれ誰とも血の繋がりを持たない家族。
同い年である2人の娘は、金沢を離れ、理々子は東京で、雪緒は名古屋で生活をしている。
理々子には脚本家になるという夢があるが、3年前の脚本コンクールで佳作入賞して以来
本らしい本を書くチャンスもないままに今に至るのだが、
そんな折、同じコンクールで最優秀賞を獲得した年下の由梨のアシスタントとして
あるドラマの脚本を手がけることになる。
しかし由梨には既に脚本を書くことができる状態ではなく、
思いがけず理々子の作品が連続ドラマとして世に出ることになった。
...但し、由梨のゴーストライターとして。
一方雪緒には妻子ある男性との関係を続けている。
大手不動産会社に勤める雪緒は、転勤が多く、1つの土地に長く居る事は少ないが、
現在の名古屋に赴く前に起きたある事件のせいで、割り切った不倫を続けていた。
しかし、そんな雪緒の前に現れた金沢時代の同級生「純市」との再会は
彼女の心に今までにない淡い恋心さえをも齎す。
彼女自身の生い立ちをも巻き込んだ運命の悪戯が待っていることを知らずに...。
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2人の性格とそれぞれの生い立ち、また男性との恋愛感など、それだけでも
同世代の女性(私もそうですが)には非常にリアルに響きます。
また、主人公の理々子・雪緒を金沢から見守る祖母「音羽」と母「篠」に訪れる
人生の転機からも、世代は違えど一人の女としての行き方を考えさせられるシーンが
多数登場します。
登場する男性達にも様々な環境があります。
いい奴だと思っていた人に途中裏切られたり、捨てられたと思っていた人物に
また心を救われたり。叶わぬ思いを閉じ込めたり、今の気持ちを大切にしたり。
人を愛することってなんだろうか、結婚って何の意味があるんだろうか。
不倫、離婚、再婚、そして婚姻という制度だけにとらわれない、女としての愛し方。
ここには、どの世代の読者が読んでも、共感でき、そして学ばせられる人生の教訓が
ちりばめられています。
唯川恵はいろんな評価のある作家さんです。
新刊を買う事はない、文庫で丁度いい、なんてことも言われたりします。
描写が似ているとか、単語羅列表現がどうとか。
でも、彼女の書き記す言葉から受け、読んだ時にじわっと味わえる
読者それぞれの思いって、なんだか独特の強さがあると思うんです。
私は、女性には是非読んで欲しい1冊として、オススメします。
この本を読んで、何かを感じて欲しいです。
感じる事は人それぞれでしょうが、その思いって結構芯を捉えてたりしません?
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