私は外出の多い営業職です。
そのせいか、本を読んでいる大半の場所は電車と喫茶店です。
今日、自宅で読んでいなかったことを心底後悔する1冊に出会いました。
その昔、親しい友人が、とある雑誌に
リリーフランキー氏が連載をしていたコラムを担当していたことがありました。
その時、「全くリリーって奴は筆が遅いくせに自分勝手なんだよー」という
今思えば、出版社の俺ってスゴクナイ?的な自慢が入っていた(かもしれない)
彼のぼやきを聞いた私は、
「そうか、リリーさんはちょっとイヤな奴なのか」なんて思っていました。
それから時間もたって、イヤな奴って言う印象さえも薄れ、
「イラスト入った、どっちかゆうたら笑える文章書く兄ちゃんやんなぁ」程度の
イメージしか持っていませんでした(苦笑)。
だから、出版当初も正直「あのリリーフランキーが書いた小説でしょ」、なんて
半分小馬鹿にしていて発売されても放って置いた時間も長かった、この本。
読み終わりました。
今日1日、某チェーン系喫茶店で、地下鉄で、込み上げてくる涙と終始戦っていました。リリーさんが、オカン(ママンキー)が、時々オトンが。
すごく強い。弱い。優しい。素直じゃない。器用で不器用。粋で無骨。愛くるしい。
会話部分は九州の方言が飛び交うものの、筆者の目線から書かれている回顧録では
終始保たれていた標準語が、あるタイミングを境に方言で語られるようになった頃。
きっと誰しもが、涙していることでしょう。
でも、それは、オカンとボクに対して泣いているんじゃなくて、
自分自身に泣いているのかもしれないと思うんです。
それにしても、リリーフランキーは正真正銘のオトコだ。
オカン(ママンキー)は史上最高に愛くるしいお茶目なオカンだ。
オトンは、不器用だけど、きっとオカンに出会うために生まれてきたんだ。
泣き腫らした眼をこすりながら、ふと、自分の母親に会いたくなりました。
そうそう、リリーフランキーを担当した私の友人にこの本を読ませないと。
そして、東京タワーの展望台を眺めながら、もう一度この感覚に浸りたい。
2005年、間違いなく読んでおかないと後悔する本の1つです。
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