コチラもご無沙汰しておりました「
本ジャンキー」カテゴリー。
この間、もう紹介する気が失せるくらい(笑)、たくさんの本を読んでいましたがタイミングを逸してしまいました。ごめんなさい。
これから、こちらも書き溜めて生きたいと思っています。
さて、本日丁度読み終わった本の紹介から。
それは
伊坂幸太郎待望の新作「
魔王」でございます。

新作発表の知らせを聞き待ちきれない私は毎度おなじみ「Amazon.co.jp」にて予約をすることに。
注文をする際、初めてジャケットを目にして
「
あれ、まだデザインが決まっていないのかな?」と思った程シンプルな装丁。
でも実際の装丁もこのまんまです。これが完成品です。
勿論、シンプルでキレイではあるんですけどね...。
というのも。
今まで、ページを開いていないにも関わらず、本編の雰囲気を匂わせてしまう程見事な
「伊坂作品の装丁」に惹かれていた私にとって
「
これは、なんか寂しいなぁ??」という感じを抱きつつ、この本に向かいました。
<<ちょっと内容を紹介>>
この本は2本の短編から構成されている。
それぞれの主人公は兄弟。1本目「魔王」は兄の『安藤』、2作目「呼吸」は弟『潤也』が主人公。
ある日兄安藤は自分に特殊な能力が携わっていることに気づく。
それは、相手に自分が念じた事をその通りに語らせることが出来る力。
そんな頃世間は、とある若手政治家"犬養"により新しい時代が訪れつつあった。
海外情勢に対する日本の政治家が以下に不甲斐ないのか...、
テレビなどマスコミの前に登場し、今まで関心の薄かった若者達にも分かりやすく語り掛ける犬養への期待は日々大きくなって行く。
しかし、それは誤った解釈をも生みだし、若者達は何の罪もない外資系飲食店や在住外国人へのバッシングへと怒りの矛先を向けて行く。
犬養の存在に言い表すことの出来ない不安感を抱いた安藤は、自分に宿った能力を手に、犬飼の演説会場へと向かい...。
と、物語は進んで行きます。
全体として、兄である安藤に宿る不思議な力が、徐々に明確になる様などは非常に分かりやすく、そして「この後どうなるだろう?」とドキドキしながら読み進めさせられます。
ただ最終的には「
フンフン...、それでそれで?? え?終わり???」 いつの間にか物語に終わられてしまう感が否めません。
伊坂幸太郎ならではな、劇的な幕締めを期待していた私としては、
いや、そこまで深く期待をしていない人にとっても、消化不良・不完全燃焼感が残ってしまうのではないでしょうか?
シューベルトの「
魔王*1」を用いた、なんともいえない恐怖感の創出は見事でしたが、「
グラスホッパー*2」というカクテルの登場だけでは、このなんともいえないモヤモヤ感はぬぐえないような状態でした。
*1:犬飼の影響力をシューベルト「魔王」に準えて喩える節が本作品中に登場します。
*2:伊坂作品お馴染み「別伊坂作品とのコラボ」。
グラスホッパーというタイトルの作品は私もオススメです。
という訳で、大好きな伊坂幸太郎新作でしたが、私にはちょっと微妙な一冊になってしまいました。
でも、その他皆さんの書評を拝見すると、高評価の人もすごく多いんですね。この作品は人気を二分するタイプのようです。
伊坂ファンであれば、一度自分の手で読んでみてから好き嫌いを決めることをオススメします。
12/10には新作「
砂漠」も発売になります。これを期待しましょう。
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